「ちょっと休憩する場面における飲料・スイーツ選択実態」に関する調査

「ちょっと休憩しない?」と誘われたとき、あなたはどのような飲み物やスイーツを思い浮かべますか。

カフェではコーヒーや紅茶、ジュースなど多彩な選択肢が並び、季節ごとに新作ドリンクやスイーツも登場しています。
SNS映えや健康志向、リラックス効果など、飲み物やスイーツを選ぶ基準も人それぞれ。

近年は紅茶や紅茶味のスイーツがおしゃれで特別感があると注目を集めていますが、実際にどのような選択がされているのでしょうか。

そこで今回は20~50代の男女を対象に、「ちょっと休憩する場面における飲料・スイーツ選択実態」に関する調査を行いました。

<調査サマリー>
  • 「ちょっと休憩しない?」と誘われたときに行くのは「カフェ(チェーン店)」が約7割
  • 思い浮かべる飲み物は「コーヒー」が最多。実際に注文する飲み物も「コーヒー」「ミルク系コーヒー」が上位
  • 紅茶を注文する方の約6割が種類や原産地を意識すると回答
  • 紅茶味のドリンクや、紅茶を使ったスイーツの印象は「おしゃれ」「特別感がある」
  • 「和紅茶」「国産紅茶」を見聞きしたことがある方は半数。「和紅茶」の印象は「香りが上品」「やさしい味わい」
  • 「和紅茶」を飲んでみたい場面は「リラックスタイム」

調査概要:「ちょっと休憩する場面における飲料・スイーツ選択実態」に関する調査
【調査期間】2025年7月23日(水)~2025年7月24日(木)
【調査方法】PRIZMAによるインターネット調査
【調査人数】1,000人
【調査対象】調査回答時に20~50代の男女と回答したモニター
【調査元】株式会社サクラス
【モニター提供元】PRIZMAリサーチ

「ちょっと休憩しない?」と誘われたときのイメージとは

「ちょっと休憩しない?」と誘われたとき、どのような場所に行くことが多いですか?(複数回答可)「ちょっと休憩しない?」と誘われたとき、最初に思い浮かべる飲み物は何ですか?

はじめに、「『ちょっと休憩しない?』と誘われたとき、どのような場所に行くことが多いか」と尋ねたところ、『カフェ(チェーン店)(69.4%)』が最も多く、『ファストフード店(27.4%)』『ファミリーレストラン(27.3%)』となりました。

『カフェ(チェーン店)』という回答が最多になり、アクセスの良さや提供スピード、メニューの安定感がその理由であると考えられます。
また、『ファストフード店』や『ファミリーレストラン』といった業態も一定の支持があることから、目的や同伴者によって使いわけている様子も読み取れます。
休憩=短時間という前提はあるものの、気分によって「ちょっとした贅沢」の要素も求められているのかもしれません。

では、休憩という言葉とともに、自然に頭に浮かぶ飲み物は何なのでしょうか。

「『ちょっと休憩しない?』と誘われたとき、最初に思い浮かべる飲み物」について尋ねたところ、『コーヒー(69.7%)』が最も多く、『デザート系ドリンク(13.1%)』『紅茶(10.2%)』となりました。

約7割が『コーヒー』と回答したことから、「休憩=コーヒー」という固定イメージが強く根付いており、日常的な飲料として浸透していることがうかがえます。
香りや味わいが気分転換につながりやすく、職場や街中での購買ハードルも低い点が支持につながっていると考えられます。

コーヒー人気が高い一方で、『紅茶』や『緑茶』は依然として「気分や場面を選ぶ」飲み物として位置付けられている可能性がうかがえますが、思い浮かべる飲み物と、実際に注文する飲み物はどの程度一致しているのでしょうか。

そのような場所でどのような飲み物を注文しますか?(複数回答可)紅茶を注文する際、紅茶の種類や原産地を意識していますか?

「そのような場所で普段どのような飲み物を注文するか」について尋ねたところ、『ホットコーヒー/アイスコーヒー(55.3%)』が最多で、『カフェラテ・カプチーノなどのミルク系コーヒー(33.7%)』『紅茶(ストレート・ミルク・レモン)(20.5%)』となりました。

思い浮かべた飲み物と注文行動はほぼ一致しており、コーヒー系が圧倒的な支持を集めていることが改めて明らかになりました。
一方で、3位には紅茶が入り、一定数の人が紅茶を好んで選んでいることも注目すべきポイントです。
日常的な選択としてコーヒーが根強い人気を誇る一方で、紅茶にも着実なニーズが存在している様子がうかがえます。

では、紅茶を好んで選ぶ方は、どのような点にこだわって紅茶を選んでいるのでしょうか。
前の質問で『紅茶(ストレート・ミルク・レモン)』『紅茶ベースのアレンジドリンク(紅茶ラテ・紅茶ソーダ・フルーツティーなど)』と回答した方にうかがいました。

「紅茶を注文・購入する際、紅茶の種類や原産地(例:アールグレイ、ダージリン、和紅茶など)を意識しているか」について尋ねたところ、約6割が『よく意識して選ぶ(24.6%)』『なんとなく気にしている(36.7%)』と回答し、何らかの観点で紅茶を選んでいることがわかりました。

紅茶を選ぶ際には、「種類」や「産地」といった細かな情報を意識している方が多く、紅茶が“香り”や“雰囲気”を楽しむ嗜好品として選ばれていることがうかがえます。
また、『なんとなく気にしている』という回答が多かった点からも、紅茶に対して一定の関心はあるものの、詳しい知識がない中で“感覚的に選んでいる”方も少なくないようです。

約4割が紅茶系ドリンク・スイーツを見かける機会が増えたと回答!

一定数の人が紅茶への関心がある中で、紅茶を使った商品が世の中にどれほど登場していると感じるのでしょうか。

最近、紅茶を使ったスイーツやドリンクを見かける機会が増えたと感じますか?・最近飲んだ/食べた紅茶味のドリンク・スイーツがあれば教えてください(複数回答可)

「最近、紅茶を使ったスイーツやドリンクを見かける機会が増えたと感じるか」について尋ねたところ、約4割が『とても増えたと感じる(7.9%)』『やや増えたと感じる(34.7%)』と回答しました。

一定数の方が紅茶系商品の増加を実感している一方で、半数以上は「変化を感じていない」または「意識していない」と感じており、認知の差があることがうかがえます。
ただし、実際にはコンビニやカフェのドリンク棚・スイーツコーナーでは、紅茶風味の商品が期間限定で登場することもあり、紅茶系の展開自体は着実に広がっている傾向にあります。こうした点から、まだ“静かに広がるトレンド”として浸透過程にあるとも考えられます。

では実際に、どの程度の方が紅茶味のドリンクやスイーツを体験しているのでしょうか。

「最近飲んだ/食べた『紅茶味』のドリンク・スイーツ」について尋ねたところ、『特にない(54.7%)』が最多になりましたが、『紅茶風味のケーキ、クッキー、チョコレートなどのスイーツ(20.7%)』『紅茶ラテ(17.3%)』『紅茶ソーダ、フルーツティー(13.0%)』が多く見られました。

過半数が未体験だった背景には、現代の選択肢の多様化や、販路が限定的であることが影響している可能性があります。
とはいえ、近年ではカフェチェーンを中心に、紅茶をアレンジしたドリンクメニューが登場するケースも増えており、紅茶の多彩な楽しみ方が提案される機会は広がりつつあります。
実際に体験した方の中では、紅茶ラテやスイーツ、フルーツティーなどを用途や好みに応じて選ぶ様子も見られ、今後さらに広がっていく可能性を感じさせる結果となりました。

そのような中、紅茶味のドリンクや紅茶を使ったスイーツにどのような印象を抱いているのでしょうか。

紅茶味のドリンク(紅茶ラテ、紅茶ソーダ、紅茶フラッペなど)や紅茶を使ったスイーツについて、どのような印象を持っていますか?(複数回答可)

「紅茶味のドリンク(紅茶ラテ、紅茶ソーダ、紅茶フラッペなど)や紅茶を使ったスイーツについて、どのような印象を持っているか」と尋ねたところ、『おしゃれで特別感がある(35.1%)』が最多で、『飲んでみたくなる(31.1%)』『最近よく見かける/人気が高まっていると感じる(21.5%)』となりました。

紅茶系アイテムは、味わいだけでなく、見た目や雰囲気の「体験価値」が重視されている傾向がうかがえます。
特に、「おしゃれさ」「特別感」といった感性寄りの回答が上位になったことは、紅茶系が非日常的・ご褒美的な位置づけで選ばれていることを示しています。

和紅茶が紅茶の多彩な飲まれ方の一つとして注目を集めている!?

紅茶の多様な楽しみ方のひとつとして注目されつつあるのが、日本国内で生産される紅茶「和紅茶」という存在です。「和紅茶」や「国産紅茶」という言葉を見聞きしたことがある方はどのくらいいるのでしょうか。

最近、どこかで「和紅茶」または「国産紅茶」という言葉を見聞きしたことはありますか?(複数回答可)

「最近、どこかで『和紅茶』または『国産紅茶』という言葉を見聞きしたことはあるか」と尋ねたところ、『見聞きしたことはない(50.0%)』が半数を占める一方、どこかで見聞きしたことがあるという方も半数いる結果となりました。中でも見聞きしたことがある場面として『店頭(カフェ、スーパー、土産店など)(18.7%)』『テレビ・ラジオ・YouTubeなどの動画メディア(16.7%)』の二つが割合を大きく占めました。
和紅茶の認知が分かれている点は、商品自体の浸透度と発信チャネルの限定性を映し出しています。
特定のメディアや店舗でのみ接触している可能性が高く、まだ「一般的な紅茶」として広く捉えられていない現状があります。

では、『和紅茶』に対してどのような印象を持つのでしょうか。
『和紅茶』または『国産紅茶』という言葉を見聞きしたことがある方に聞きました。

「和紅茶」または「国産紅茶」と聞いて、どのような印象を持ちますか?(複数回答可)「和紅茶(国産紅茶)」をどのような場面で飲みたい/飲んでみたいと思いますか?(複数回答可)

「『和紅茶(国産紅茶)』と聞いて、どのような印象を持つか」と尋ねたところ、『香りが上品そう(45.8%)』『やさしい味わいを感じそう(34.6%)』『飲んでみたいと思った(28.4%)』が上位を占めました。

和紅茶に対するイメージは、好意的な印象が中心であることが明らかになりました。
特に、「やさしさ」「上品さ」といった感覚的表現が目立つ点から、味の濃さや渋さよりも、穏やかな体験が期待されているといえます。
また、『飲んでみたいと思った』という回答も一定数見られましたが、実際にどのような場面で飲んでみたいと思うのでしょうか。

『和紅茶』に何かしらの印象を持つ方に、「『和紅茶(国産紅茶)』をどのような場面で飲みたい/飲んでみたいと思うか」と尋ねたところ、『自宅でリラックスタイムに(57.7%)』が最多になり、『カフェやティーサロンで(41.0%)』『スイーツと合わせて楽しむために(27.0%)』となりました。

約6割が『自宅でリラックスタイムに』と回答したことから、和紅茶は「ゆったりとした時間」と結びついている傾向が明確に読み取れます。
特に、「自宅」「カフェ」といった静的な場面が中心である点から、日常の中でも余白や癒しを求めるタイミングに体験されるといえるでしょう。

まとめ:「ちょっと休憩する場面」に見えた、飲み物選びの習慣と変化の兆し

今回の調査で、日常の「ちょっとした休憩シーン」における飲食の実態とその背景にある意識が明らかになりました。

「ちょっと休憩しない?」と誘われたときに訪れる場所としては、「カフェ(チェーン店)」が最も多く、気軽さ・利便性・安心感といった点が選ばれる要因と見られます。
また、思い浮かべる飲み物・実際に選ばれる飲み物のいずれにおいてもコーヒー系が圧倒的な支持を得ており、休憩=コーヒーという文化の定着がうかがえます。

一方で、紅茶系を選択する方も一定数おり、特に「紅茶の種類や原産地を意識して選ぶ」という方が約6割に達している点から、嗜好としての深さも見て取れます。

また、紅茶系のドリンク・スイーツに対しては「おしゃれ」「特別感」といった印象が強く、非日常的な体験として期待されている側面もあります。

注目が高まりつつある「和紅茶」については、認知している方は半数にとどまりつつも、どこかで見聞きしたことがあるという方も半数いる結果となり、好意的なイメージが多数を占めました。

「香りが上品」「やさしい味わい」など感性的な印象が中心であり、紅茶に対する新たな選択肢として関心が高まっていることがうかがえます。
飲用場面は、「自宅」や「カフェ」といった静的な空間に集中しており、消費者が休息の質を高めたいと感じている傾向も見逃せません。

和紅茶を飲んだことがない方も、やさしい味わいの和紅茶でワンランク上のリラックスタイムを体験してみてはいかがでしょうか。