ミルクティーの歴史

皆さんは「ミルクティー」という言葉の語源をご存じでしょうか?
日本では「ミルクティー」という表現が一般的ですが、実は和製英語で、海外ではあまり馴染みがないそうです。英語で一般的に使われる表現は「ティーウィズミルク」です。
今回は、ミルクティーの歴史やおすすめの茶葉、相性の良いスイーツについて、和紅茶の魅力も交えながら深掘りしていきます。(※個人の見解を含みます)
~ミルクティーの歴史~
一説では、イギリスがミルクティー発祥の地とされています。1680年、フランスのザバリエール夫人が紅茶にミルクを加えたことが始まりとする説や、1655年にオランダ東インド会社の大使が中国・広東で皇帝の晩餐会に招かれた際、提供されたお茶にミルクを入れたのがきっかけとする説もあります。
ヨーロッパでは乳製品を取り入れる文化が根付いており、地域によっては苦味の強い薬草茶にミルクを加える習慣もあったようです。
そのため、ミルクティーは「特定の時期に誕生した」というより、日常の中で自然に生まれた飲み方なのかもしれません。
~ミルクティーに向いている茶葉~
ミルクティーに向いているのは、香りが豊かでコクのある茶葉です。
代表的な海外産の茶葉では「アールグレイ」「キーマン」「ウバ」などが有名ですね。
特に、ティーバッグのように細かくカットされた茶葉は、短時間で成分が抽出されやすく、しっかりとしたコクと渋みがあります。
これにより、ミルクと調和してバランスの取れたミルクティーになります。
そして、今回ご紹介したいのは、海外産の茶葉ではなく、
日本の「和紅茶」もミルクティーにぴったりだという点です。
例えば、ねじめ茶寮さんの『べにひかり』は、メントールのような爽快感のある香りと、すっきりした味わいが特徴です。
吉田茶園さんの『いずみ1st』は、鼻に抜ける花の香りと旨みを感じることができます。
~ペアリングスイーツベスト3~
ミルクティーとスイーツのペアリングを考える際のポイントは、以下の3点です。
1.紅茶の風味が引き立つか
2.味が調和し、相乗効果を生むか
3.お菓子の味や食感をより引き立てるか
この基準で『和紅茶ミルクティー』と相性の良いスイーツをランキング形式でご紹介します
第3位【カステラ】
カステラは甘みが強いため、しっかりとした渋みやコクのある茶葉と相性が良いです。
おすすめの和紅茶:
◎ねじめ茶寮さん『べにひかり』
◎益井園さん『みらいふぁすと』
ねじめ茶寮さんの『べにひかり』はメントールのような爽やかさと穏やかな渋みがあり、カステラの甘みを引き立てます。
益井園さんの『みらいふぁすと』は桜の花びらのような和の香りと微かな苦みが特徴で、ミルクと合わせても風味が損なわれず、カステラの甘みを引き締めます。
第2位【チョコレート】
チョコレートの甘さや濃厚さに負けない、力強い味わいの茶葉がおすすめです。
おすすめの和紅茶:
◎牧之原山本園さん『あかね焙じ』
◎平岡園さん『はるみどり』
牧之原山本園さんの『あかね焙じ』は浅煎りの香ばしさがカカオの香りと調和し、ビターチョコと一緒に味わうことによってより深みのある味わいとなります。
平岡園さんの『はるみどり』は、アッサムを思わせるすっきりとした香りと浅炒りの香ばしさが特徴で、特にミルクチョコレートと相性抜群です。
第1位【スコーン】
バターのコクとミルクの旨みが絡み合い、紅茶の香りを引き立てるスコーンは、ミルクティーの王道ペアリングです。
おすすめの和紅茶:
◎西製茶所さん『アールグレイ』
◎ささら屋さん『狭山和紅茶 かえで』
◎千代乃園さん『べにふうき(春摘み)』
西製茶所さんの『アールグレイ』は繊細なオレンジの香りがバターの風味とマッチし、爽やかな後味を生み出します。
ささら屋さんの黒糖のような優しい甘みがあり、スコーンのバターと調和します。
千代乃園さんの『べにふうき(春摘み)』は柑橘系の花の香りとまろやかな旨みが特徴で、スコーンの味わいをより引き立ててくれます。
~和紅茶ロイヤルミルクティーのレシピ~
材料 ※1人分・水:100ml
・嬉野アールグレイ(太田重喜製茶工場さん):3g
・牛乳:100ml
・グラニュー糖:2g
作り方
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鍋に水を入れて沸騰させ、火を止める。
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茶葉を加えて蓋をし、1~2分蒸らす。
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牛乳を加えて弱火にかけ、かき混ぜながら加熱する。沸騰直前で火を止め、蓋をして5分蒸らす。
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茶葉を濾してポットに移し、カップに注ぐ。
ポイント
茶葉を熱湯でしっかり開かせることで、香り豊かなミルクティーに仕上がります。
~まとめ~
和紅茶を使ったミルクティーは、やさしい甘みと香りが特徴で、海外の紅茶とはまた違った魅力があります。
柑橘や花のような香り、ほんのりとした渋みや旨みがミルクと溶け合い、まろやかで心安らぐ一杯となります。少し疲れたときや、ホッとひと息つきたいとき、和紅茶で作るミルクティーを楽しんでみませんか?
その日の気分に合わせて茶葉を選び、自分だけのとっておきのミルクティーを見つけるのも楽しいものです。シナモンやジンジャーを加えたり、甘さを調整したり、アレンジも自由自在。お気に入りのスイーツと合わせれば、もっと特別な時間になるはずです。
ミルクティーは時代とともに進化し、今では低糖質や植物性ミルクを使ったヘルシーなものも増えています。でも、やっぱり「自分で丁寧に淹れる一杯」は格別。
今日のティータイムは、ぜひ和紅茶のミルクティーで、ゆったりと過ごしてみてください。